毎日の習慣とタスクを経験値に変える成長記録ツール ― 冒険者の家の使い方

🎮 冒険の手引き

毎日の習慣とタスクを経験値に変える成長記録ツール ― 冒険者の家の使い方

ブラウザ型 Webアプリ「冒険者の家」の機能と始め方を、開発者が解説します。

毎日がんばっているのに、達成感が積み上がっていかない。手帳やメモに記録は残るのに、「自分が成長した」という実感だけは、なぜか別物として手に入らない。多くの人が抱えるこの感覚には、はっきりした理由があります。記録は「やったこと」を残しますが、「自分がどう変わったか」までは映してくれないからです。

冒険者の家は、この「変化そのもの」を経験値とレベルで見える形にするために作った、ブラウザ型の成長記録ツールです。続けたい習慣や日々のタスクを、積み重ねるたびにステータスが上がっていくRPGのプレイ体験に変換します。

冒険者の家とは ― 設計の前提

冒険者の家は、自己成長RPGプロジェクト「LifeGame」の一機能として、株式会社グロースブリッジが提供しているブラウザ型 Webアプリです。インストールは不要。私が提唱する『フルダイブ・ゲーミフィケーション』の実装として、現実の積み重ねに「経験値」という価値を与え、こなした分だけステータスが上がっていく仕組みを、毎日の生活に組み込みます。

冒険者の家を使うには Google ToDo(Google Tasks)との連携が必要です。レベル・EXP・本棚・成長クエストを含むすべてのデータは、あなたの Google Tasks に保存されます。PC・スマートフォンどちらからアクセスしても同じ状態で使えます。端末のブラウザには表示高速化のためのキャッシュが置かれますが、データの正本は Google Tasks です。

成長習慣チェック ― 続けたい習慣を経験値にする

積み上げたい習慣を5項目まで登録し、その日に達成できたらチェックを入れます。チェック1つにつき +10 EXP、5項目すべてで最大 50 EXP/日が入ります。日付の切り替わりは早朝4:00を基準にしているので、夜更かしした日の振り返りも、その日の分としてきちんと記録できます。

いま続けたいと思っていることを、そのまま5つ書けばいい。項目は後から編集できるので、続けたいことが変わったら入れ替えればいい。ルールに縛られるのではなく、ルールのほうを自分に合わせていきます。

本棚(ブックマーク)― 学びのリンクを拠点にする

よく使うリンクは、本棚に整理しておけます。6つの棚に各20枚、最大120枚のブックマークを収納でき、学びの拠点として使えます。よく行く場所を一カ所にまとめておくほど、冒険の動きがなめらかになります。

成長を可視化する ― レベル・職業・家のグレード

積み上げた経験値は、自分の状態が目に見えて変わっていくところに変換されます。経験値が1,000貯まるごとにレベルが上がり、レベルに応じて職業が進級します。最初は「旅人(Wanderer)」として旅を始め、積み重ねに応じて上の階層へ進んでいきます。

さらに象徴的なのが家のグレードです。あなたの冒険者の家は、成長に合わせて5段階(粗末な小屋 SHACK から、立派な邸宅 ESTATE まで)へと姿を変えていきます。数字の上昇だけでなく、自分の「住まい」がはっきり豪華になっていく。この視覚的な変化が、「昨日の自分とは違う」という手応えをひと目で返してくれます。

冒険者の家は、学びのトレーニング施設「成長マネジメントの森(訓練所)」とも連携していて、そこで獲得したバッジのコレクションも一覧で確認できます。

冒険の目的を、自分の言葉で宣言する

冒険者の家には「冒険の目的」を書き込むパネルがあります。自分がこの旅で何を目指すのかを、自分の言葉で掲げておく場所です。目標を、義務ではなく宣言として持てるようにしています。

成長クエスト ― Google Tasks と連携して、現実のタスクを経験値にする

冒険者の家の中心機能です。あなたが「これは自分の成長になる」と決めたタスクを、現実の前進としてそのまま経験値に変えます。サイトをたくさん触ったからではなく、現実が一歩進んだからレベルが上がる——これが冒険者の家が目指す状態です。

仕組み ― Google ToDo が「正本」、冒険者の家が「窓口」

タスクの本体は、いつもの Google ToDo に置かれたままです。冒険者の家は、それを読み書きするゲーミフィケーションされた窓口として動きます(Gmail の横から Google ToDo を操作できるのと同じ関係です)。だから二重管理は起きません。タスクの正本は Google のクラウドにあるので端末を変えても消えず、冒険者の家側には「それが何EXPで、累計いくつか」というゲームの情報だけが乗ります。

経験値の対象は「あなたが選んだタスクだけ」です。「成長に効く」と意図的に宣言したものだけを対象にします。何でも数値にしてしまうと、数字はすぐに意味を失うからです。

始め方 ― 4ステップで使い始める

冒険者の家を開く ― ブラウザでアクセスするだけ。インストールは不要です。スマートフォンではホーム画面に追加しておくと、アプリのように起動できます。

② Google ToDo と連携する ― 「Google ToDo と連携」ボタンをタップし、Google アカウントへのアクセスを許可します。このアプリは Google の審査を通過済みなので、「未確認アプリ」の警告は出ません。初回のみ、数分で完了します。

③ 成長タスク/クエストのリストを割り当てる ― Google ToDo に「成長タスク」「クエスト」用の2リストを用意し(名前は自由・アプリ内からも作れます)、どちらを使うかをプルダウンで一度だけ選びます。ここで指定した2つ以外のリストには、アプリは触れません。

④ 習慣を登録して、タスクを積み重ねる ― 成長習慣チェックに続けたいことを登録し、タスクをこなすたびに経験値が入ってレベルや家のグレードが変わっていきます。

成長タスクとクエスト ― 2つの経験値

成長タスク:1件こなすごとに作業経験値(基本 30 EXP)が入ります。タスクの重さに応じて、自分で 10 / 30 / 60 から選べます。難易度をアプリが勝手に決めるのではなく、あなた自身の価値づけで決めるしくみです。

クエスト:いくつかの成長タスクの先にある「節目」です。締切(期日)を持たせられ、達成するとクエスト経験値(基本 200 EXP・100 / 200 / 500 から選択)が入ります。

ここで入った経験値は、習慣チェックなどと同じ経験値の合計に合流し、レベル・職業・家のグレードを押し上げます。(作業経験値は1日 300 EXP までの上限つき。クエスト経験値に上限はありません。)

期限が切れても、「失敗」にしない

冒険者の家には「罰」がありません。クエストの期日が過ぎても、それは失敗の烙印ではなく「要対応」というやわらかい状態になるだけです。冒険者の家の画面からそのまま期日を延ばせますし、何もしなければ30日でそっとアーカイブに移ります(Google 側のタスクは消えません)。続けることを、減点ではなく前進で支える設計です。

データのバックアップとホーム画面追加

ゲーム記録(経験値・レベルなど)は端末の中にあります。機種変更やデータ消去に備えて、バックアップとリストアの機能を備えています。記録を1ファイルとして書き出し、必要なときに読み戻せます。スマートフォンではホーム画面に追加しておくと、一押しで起動できます。

作業部屋 My Cockpit ― 集中と音楽で仕事の場をつくる

冒険者の家には「別室」があります。My Cockpit(作業コクピット)は、集中して作業するための専用ルームです。習慣チェックやタスク管理をする「居住スペース」に対して、My Cockpit は仕事・創作に没入するための「作業場」というイメージです。

中心にあるのは2つの道具——曜日別BGMチャンネル集中タイマーです。

BGM チャンネル ― ライブ配信の音楽で作業場を包む

My Cockpit にはライブストリーミングの BGM チャンネルがいくつか初期登録されています。チャンネルを選んで再生するだけで、作業の場に音楽が流れ始めます。お気に入りの YouTube チャンネルをあとから追加登録することも可能です。

初期登録のコーヒージャズチャンネルは、YouTube 側の配信スケジュールにより曜日によってチャンネルが切り替わります。

集中タイマー ― 作業の区切りをつくる

作業時間を区切ることで「今この時間は集中する」という宣言ができます。画面中央のデジタル時計(HH:MM:SS・日本語日付)と合わせて、今この瞬間を意識して作業に入れます。

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なぜ、これで「楽しく」続くのか

従来のゲーミフィケーションは、ポイントや景品といった「」をごほうびにしがちでした。けれど物の報酬は、配られなくなった瞬間にやる気も消えてしまいます。冒険者の家がごほうびにしているのは、物ではなく「」——つまりステータスが上がったという事実そのものです。一度上がったレベルは奪われません。「自分は変わった」という事実は、誰にも取り消せない形であなたの中に刻まれます。だから続けても、やる気が空回りしにくいのです。

変化が目に見える → 「自分は変わった」という証拠になる → 自尊心が満たされる → 成長実感が生まれる → だからもう一歩進みたくなる。この循環のスイッチをできるだけ多く用意するために、経験値・レベル・家のグレードと何重にも「変化」を見える形にしています。

そしてもう一つ。成長すると、同じことがだんだん楽になっていきます。成長そのものが、次の一歩を以前より楽にしてくれる——この上向きのループこそが、続けることを「気合」ではなく「構造的な楽しさ」に変える正体だと考えています。[^1]

こうした仕組みをもう少し体系立てて知りたい方は、ゲーミフィケーション理論の全体像もあわせてご覧ください。冒険者の家は、そこで語られる理論を、毎日の生活のなかで実際に動かすための実装です。

ゲーミフィケーションという言葉自体の定義から知りたい方は、ゲーミフィケーションとは——意味・仕組み・身近な事例をわかりやすく解説をどうぞ。

冒険者の家は、その楽しさを毎日のなかに取り戻すための、小さな道具です。よかったら、あなたの成長の拠点として使ってみてください。

[^1]: 「楽しさ」には驚きや物語性など他の要素もあります。ここで述べた「成長による負荷低減ループ」は、楽しさの全てではありませんが、非常に大きな一面だと位置づけています。

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ライフ・ゲーミフィケーション実践家がAIと一緒にゼロからビジネスを積み上げる全記録。
筆者: 岩渕 由博(いわぶち ゆきひろ)
株式会社グロースブリッジ 代表取締役。業務経験30年・経営歴11年。2010年から「仕事を楽しむ」方法を探究し、AIを使って自身の毎日の仕事をゲーミフィケーションで実装している。
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